フルマラソンに挑む際、食事は重要な準備の一つです。特に1週間前から計画的に食事を整えることで、体内のエネルギーを効率的に蓄え、最高のパフォーマンスを発揮する準備が整います。本記事では、1週間前から行うべき食事の工夫や具体的なメニュー例を紹介します。
目次
1週間前からの食事が重要な理由
フルマラソンは長時間の運動を伴うため、エネルギーの消費量が非常に高くなります。そのため、体内のグリコーゲン(エネルギー源)の蓄積を最大化する「グリコーゲンローディング」を行う必要があります。
- エネルギーを効率的に供給
筋肉や肝臓に蓄えられるグリコーゲンを最大限にすることで、スタミナ切れを防ぎます。 - 回復を促進
十分な栄養を摂ることで、疲労回復を早め、体調を整えることができます。
食事で気を付けるべきポイント
- 炭水化物の摂取量を増やす
白米、パスタ、パンなどの炭水化物を積極的に取り入れましょう。 - タンパク質も忘れずに
筋肉の修復や疲労回復を助けるため、鶏肉、魚、大豆製品などを適量摂取します。 - 脂肪分を控える
消化に時間がかかるため、脂肪分の多い食事は避けた方が良いです。 - 水分補給を忘れない
体内の水分バランスを整えるため、十分な水分摂取が必要です。
1週間前の食事スケジュールと具体例
1週間前から徐々に炭水化物の比率を高め、レース前日にピークを迎える形で食事を調整します。
6~4日前:バランスの良い食事を心掛ける
食事の要素 | 内容 | 主な食品例 |
---|---|---|
炭水化物 | 全体の50~60%を目安に摂取 | 白米、全粒粉パン、じゃがいも |
タンパク質 | 筋肉修復のために必要 | 鶏むね肉、卵、豆腐 |
野菜・果物 | ビタミンとミネラルを補給 | ブロッコリー、ほうれん草、りんご |
- 朝食例
全粒粉パン、バナナ、ヨーグルト、コーヒーまたは麦茶。 - 昼食例
チキンライス(白米+鶏むね肉)、サラダ(オリーブオイルのドレッシング)、フルーツ。 - 夕食例
焼き魚(サバや鮭)、玄米ごはん、味噌汁(豆腐とわかめ入り)。
3~2日前:炭水化物の比率を増やす
食事の要素 | 内容 | 主な食品例 |
---|---|---|
炭水化物 | 全体の60~70%を目安に摂取 | うどん、パスタ、白米、甘い果物 |
タンパク質 | 少し減らして、消化の良いものを中心に | 鶏ささみ、豆腐、白身魚 |
野菜・果物 | 消化に優しいものを選ぶ | かぼちゃ、にんじん、バナナ |
- 朝食例
白ごはん、お味噌汁、納豆、りんごのスライス。 - 昼食例
トマトソースのパスタ、サラダ(蒸し野菜)、全粒粉のクラッカー。 - 夕食例
うどん(薄いだし)、焼き鳥(塩味)、かぼちゃの煮物。
前日:糖質を最大化する
食事の要素 | 内容 | 主な食品例 |
---|---|---|
炭水化物 | 全体の70~80%を目安に摂取 | 白米、パン、パスタ、バナナ |
タンパク質 | 少量に抑える | 鶏むね肉、卵、白身魚 |
野菜・果物 | 消化の良いものを中心にする | にんじん、大根、りんご |
- 朝食例
白ごはん、卵焼き、味噌汁(豆腐とねぎ)、バナナ。 - 昼食例
トマトソースのスパゲッティ、蒸し鶏とほうれん草のサラダ。 - 夕食例
うどん、かぼちゃの煮物、りんごのスライス。
避けるべき食べ物と注意点
- 高脂肪の食事
揚げ物やバターたっぷりの料理は消化が遅く、胃もたれの原因となります。 - 食物繊維が多すぎるもの
豆類やキャベツ、ブロッコリーなどは腸内ガスが溜まりやすくなります。 - アルコール
脱水のリスクを高めるため、控えましょう。
水分補給も忘れずに
水分補給も食事と同様に重要です。以下のような工夫を行いましょう。
- こまめに水を飲む
一度に大量に飲むのではなく、1日に数回に分けて飲む。 - スポーツドリンクを活用
必要に応じて電解質入りの飲料を取り入れる。 - カフェインを控える
利尿作用があるため、水分が失われやすくなります。
まとめ
フルマラソン1週間前からの食事は、レース当日のパフォーマンスに大きな影響を与えます。炭水化物を中心にしながら、タンパク質やビタミン、ミネラルもバランス良く摂取することが重要です。適切な食事計画を立てて、体調を整えながらエネルギーを最大限に蓄え、当日を迎えましょう。